ピアノが上達するための3つの義務…その3(2)

さて習わせる側の義務の続きです。

※ピアノを習うという環境

2つの例をお話します。

まず1つ目。

子供が少ないといわれつつも、私の教室には姉妹・姉妹が多い生徒さんが結構いらっしゃいます。
したがって下に弟・妹がいらっしゃる場合、その子供を連れてレッスンに来る方もかなりいらっしゃいます。別に来ることに対して反対をしているのではないのです。問題はレッスンの間にその子達をいかにきちんと待たせる事が出来るかなんです。
ある生徒さんの場合姉妹(仮に姉…A子ちゃん、妹…B子ちゃんと致します)で習っていてその下に弟が1人いました。まだ小さいですから当然レッスンに連れて来るのですが…その弟が問題でした。
まずB子ちゃんがレッスンの間、お母様が見学をしているとすぐに隣の待合室に連れ出してしまうのです。トイレであったり遊びであったり。また時にはお菓子を食べたいとねだったり。そうなるとまずB子ちゃんの方が、その弟の事が気になってレッスンに集中できませんでした。
またA子ちゃんの方がレッスンの時は、今度はB子ちゃんも一緒になってA子ちゃんがレッスンをしている前で抱っこしたりぶら下がったり。あまりに酷いのでその事を禁止…A子ちゃんの方にしてみれば気ならないわけないですから…したところ、今度は待合室の方で大声で2人して騒いだり走り回る始末。おかげでA子ちゃんはレッスンに集中できません。
あまりの酷さにお母様に申し上げました。

「ここはレッスンをする場であって、子供におやつや遊びをさせる場ではありません。またレッスン室内で抱っこやおんぶはA子(お姉さんの方)ちゃんだって気になります」

その場はお母様が謝られ、今後静かにさせるという事で話が終わりましたが、相変わらず改善の方向に行きませんでした。
その後A子ちゃんは小さなコンクールを受けました。しかし結果は散々なもの。レッスンでしてきたことが何にも身についていなかったのです。
もちろん教える側にも原因があるのかもしれないですが、その後の反省で話を聞いていみると、こちらが注意した事を全く聞いていなかった、それどころか自己流で適当にしていたとの事。
そこで1番いいたい事をお母様に話しました。

「なぜここまでレッスンのことが身についていないのか…つまり本人が勉強と思っていないからです。レッスンの最中周りで大騒ぎをしていたり、レッスンの前に宿題などをするという事は、つまり家での行動と同じですから切り替えが出来ないのです」

お母様にはA子ちゃんがコンクールを受ける事を決めたとき、レッスンの日にちをB子ちゃんと変えたほうが良いとかなり申し上げたのです。しかしお母様がどうしても同じ日で続けてやって欲しいと聞き入れなかった。ならばせめて一緒に来るのではなく、それぞれの時間の時だけ来るように…待つという事がないように…した方が良いとも言いましたが、それさえも聞き入れようとはしなかった。まさかレッスンに集中できていないとは思っていなかったようです。

レッスンとは勉強の場ですから、家と同じではあってはならないと思います。環境を変えてこそきちんと身に付くことが出来る場合があるのです。でもこの場合お母様の都合でそれが出来なかった。子供はそこまで器用ではありませんから、家の中の日常と同じ事が周りで行われていれば、レッスンが勉強とは思えないのです。
またB子ちゃんが先にレッスンをしている場合、1時間は確実に待っているわけですから疲れがどうしても出ます。
結局親の都合で無理を強いた結果、子供に悪影響を与えてしまったという典型的な事例です。

次の例です。

最近は住宅事情でピアノを入れられないという方が多いです。この問題につきましてはこの次にお話しするとしまして…。
さてその生徒さんの場合電子ピアノで練習。しかも常にヘッドフォンで練習をしていました。
何故それが分ったかというと、あまりにも音のバランスが治って来なかったからです。発表会が近いというのにどうしても左右のバランスがおかしい。よくよく聞いてみると、毎日の練習がヘッドフォンでしかも調子が悪いのでよく聞こえないとか。それならば音を出して弾いてはいけないのかというとそれはできないという話。
住宅事情でピアノに厳しいのであれば、まずは音の問題だろうと思いまして、お母様にお聞きした所やはり夕方以降は難しいとの事。ただ昼間に関しては制限は特にないという事でした。ならばとせめて日曜日ははずして弾いたらと、発表会も近いし日曜日であれば昼間弾けるからと生徒に話しました。すると驚く答えが返ってきました。

「日曜日はお父さんが家にいるから音を出して弾けない」

この答えにはさすがに唖然としました。
確かにピアノのための個室を持てる家はそうそうありません。私も子供の頃は家族が共有するリビングにピアノがあり、そこには当然の事ながらテレビもありました。しかし日曜など昼間弾ける時間帯の場合、父が見たいテレビのある場合イヤフォンをして見ていました。なにしろ子供の練習です。1時間くらいの話。その位我慢が出来ないのかと、自分の娘の発表会の練習なのだからと思ってしまいました。
しかしこの生徒のお父さんはどうやら自分がいる時にピアノの音が嫌なようで、夕方はどうなのかと聞いてみると最近お父さんが帰ってくるのが早くてやはりはずして弾けないという事。
確かこの生徒さんは最初に私の所の来た時、とても優秀で出来ることなら専門に行かせたいと話していたはず。しかも転勤がなければピアノも買おうとお父様も話していたという事だったのです。寝耳に水とはこの事でした。ピアノを買えばヘッドフォンという事ではないはずなのに…。
結局練習も発表会本番も本人はとても頑張っていたにも関わらず、演奏において他の生徒さんとの差が顕著に出てしまいました。
週1度の私のレッスンよりも残り6日の方が大事なわけですから、このような環境では致し方のない結果だったのです。

ピアノを習うに付いては、家においてもレッスン場においても、それぞれに必要な環境…集中してレッスンを受ける・家においての練習を効果的にするなど…があります。もちろん完全というわけには行きません。しかし出来るだけ良い環境にしたあげることは必要だと思います。

今回の2例のうち最初の生徒さんは、レッスンの時間は変わらないのですが、その後それぞれ1人で自分の時間に来て、終わったらすぐに帰るという事になりました。
そしてお母様がいらっしゃらない分自分のレッスンについて自身で責任を持たなくてはならなくなったため、集中力も高まり以前と見違えてしっかりと注意を聞くようになりました。そしてその結果ピアノの方もよくなりました。
しかし2番目の生徒さんは、発表会の後辞めていきました。発表会で他の生徒さんと自分の子供を聞いていて、やはりどうしても埋められない差があると親子共に感じたようです。せめてもう少しお父様の方にご理解があればと、本人はとても努力していただけに残念で仕方がありませんでした。

弾く環境やレッスンを受ける環境を最低限整える事…これも習わせる側に課せられた大切な義務であると思われます。


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